finders keepers

バイクが楽しい。写真が楽しい。釣りが楽しい。

志賀草津道路 - 日帰りツーリング

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関東は久しぶりに晴れの週末。空いた一日を無駄にはできないと、兼ねてから行ってみたかった志賀草津道路を目指す。都内は気温30度に及ぶ暑い一日だったようだが、朝一番に走れば気温は20度台、伊香保から次第に山を登って行くと寒くなってきて、レインウェアを重ね着してちょうど良くなった。夏のツーリングばかりで油断していたけれど、バイクは防寒が基本だ。

 

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草津から志賀高原に至る道路は、噂に違わぬ絶景ロード。東京からは少々遠いけれど、ここは何度も走りたいと思う。せっかくの草津に寄れなかったのが勿体ないところで、長野側から草津に抜けるコースにするか、折り返して温泉に入って帰るというのもやってみたい。

 

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小布施では道の駅で牛乳を。この素朴なパッケージと味わいは癖になる。取り寄せたい気持ちもあるけど、まあツーリングでお土産に持ち帰るのが良いのだろう。

 

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鬼無里でおやき。あんな山間の村で、百年近くこのおやきを売っているというのだからすごい。そしてとても美味しい。

 

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距離にして600km。4:30出発だったので、暗くなる前に帰ってこれた。東京からの日帰りツーリングも十分にできるという感じなのだけれど、あそこまで行ったらいっそ日本海に抜けたいなあとか、草津や伊香保でじっくり温泉に浸かりたいなあと思うので、やはり一泊ツーリングのほうが良さそう。高速をぶっとばせるツアラーなら違うかもしれない。ノーマルのV7は高速もせいぜい100km/hがいいところで、小さくてもスクリーンをつけたいという気持ちが湧いてきている。

しかし600kmの距離を飽きずに走れる楽しいバイクだということを、確認できた一日だった。今度の連休はガッツリ走るつもりである。 

V7 II Stone - 初回点検を終えて。

 

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「どこそこのラーメンがうまい」と言ったところであまり意味がない。
こってりが好きな人もいればあっさりが好きな人もいるし、しっかり味のついたものを食べたい時もあれば二日酔いの胃にやさしい味を求める時もある。

 

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バイクもまた、そんなものだろう。ライダーの技量や乗り方、走るフィールドによって、理想のバイクは様々である。自分がV7に期待したのは、気負わずに乗れるサイズやパワー、スピードを出さなくても運転を楽しめるということにある。もちろん公道で。

 

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納車から9日、1300kmを走って初回点検を終えた。V7は期待以上だ。想定と違っていたのは、思ったより「走りたくなってしまう」こと。縦置きVツインの振動は、そのまま路面をトトトと蹴りあげてくれて、直線もワインディングもすこぶる楽しい。とはいえ急かされるようなフィーリングではないから、程よいペースでツーリングを楽しむことができて、気がつけば走行距離が伸びていく。

 

走っている限り気難しさはまったく感じないのだけれど、暖気を疎かにしたりすると如実に反応が違う。イタリアのレディは、雑に扱われることを嫌うのだろう。思えばチンクエチェントもそうだったと、今はなきイタリアの相棒を想う。

V7 - 最初のオイル交換

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500kmを走って最初のオイル交換。雨が降ったくらいでは、高揚したライダーを醒ますことはできない。エンジンもシフトもフィーリングが良くなり、さあまたじっくりと走るぞと初心にかえる。

 

V7 IIになって6速ミッションになり改善されているということなのだろうが、巷で言われるようなシフトの入れにくさはまったく感じなかった。最初からスコスコ入っていたし、オイル交換して一層なめらかになった。クラッチはレバーをきっちり握ってようやく切れるような感じだったので、うまく入らない場合はクラッチが甘いという可能性もある。クラッチは確かに重いのだが、ハーレーだってこんなものだった気がする。

 

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慣らしということで3,000回転付近で走っていると、エンジンの鼓動がブルブルと伝わってきて楽しい。オイルも交換したからと4,000回転くらいに回してみると、振動が収まったなめらかな加速が垣間見える。今までのバイクで感じていなかった色々な心地よさや面白さが身体に伝わってくるのだけれど、それがエンジンによるものなのかシャフトドライブによるものなのか、あるいはフレームやその他によるものなのか、解説できる引き出しが自分にはない。

 

まあいいや。楽しいんだから、どんどん走ろう。

 

MOTO GUZZI V7 II Stone

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新しい相棒がようやくやってきた。モトグッツィV7のニューモデル、V7 II Stone。選んだ理由は色々あるけれど、きっかけは「買おうと思った色のW800がなかった」ということだったりする。ちょうど2016年モデルへの切り替え時期でメーカーに在庫がなく、店頭の一台は売れてしまったばかり。気持ちが萎えたところに現れたのが、モトグッツィというメーカーだった。ほとんど視野に入れていなかったけれど、調べれば調べるほどに自分の好みに見えて・・・とりあえず住民票と手付金を用意した。結局イタリア車に縁があるわけだ。

 

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雨模様を気にせず走りだしてみると、なんだか空も晴れてきた。じっくり慣らし運転をしたいので、高速は使わず下道を使う。試乗もせずに買ってしまったが・・・このバイク、期待以上に面白い。縦置きVツインの鼓動はハーレー以上に豊かだし、フィーリングはまさにプロペラ機のイメージ。ヒラヒラ軽快で、ワインディングもすこぶる楽しい。零戦のパイロットにでもなったつもりで、山々を駆け抜けてゆくのだ。

 

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たっぷり走って500km。早速オイルを交換しなければなるまい。

回転数をあげて見える世界はまだお預けだけど、歓びと発見にあふれた一日だった。お目当てのW800があったらこのバイクに出会えていなかったかと思うと、なんだか感慨深い。単なる些細な偶然も、やがて運命になるのだ。

 

serow.hatenablog.com

 

悩まないコツ

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悩むから悩みになるのであって、悩まなければ悩みにはならない。

 ・・・なんていう言葉は悩んでいる人には伝わらないし、何の助けにもならないものだ。空白がうまれれば心は勝手に不安を呼び戻し、妄想を繰り返して自らを暗い迷路に追い込んでゆく。頭は考えることをやめてくれないが、そんな反芻が問題を解決に導いてくれたことは、自分にはない。

 

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原始仏教、いわゆるお釈迦様の教えは、そんな人間の妄想に明快な対処方法を示している。
それは「感じる」こと。身体感覚から得られる刺激に注意を向けていると、余計な妄想は影を潜めるというのだ。

 

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自分がバイクにとりつかれているのも、実はこの実践なのかもしれない。エンジン音と排気音を聴き、感動的な景色に出会い、風の匂いを嗅ぎながら、トラクションを全身で感じて駆け抜ける。バイクを降りてタバコに火をつければ、五感のフル活用が完成する。一日のツーリングはもちろん、30分の走行でも心は前よりスッキリしている。

そう考えると、体育会系で育った人が明朗でタフであるのにも納得がいく。彼らはストレスを解消する術を身につけているし、そもそも余計な妄想が少ないはずだ。「悩みがなさそうでいいね」なんていう暇があったら、身体を動かせばいい。

 

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もしくはバイクに乗ること。
現代の労働はどんどん身体を動かさなくなっているのだから、 人類の精神はきっと病んでゆく。人類を救うのは、身体感覚をフルに目覚めさせる「オートバイ」だ。