finders keepers

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その不安は、何を恐れているのか

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たくさんの人が不安に苛まれ、消耗している時期だ。

ヒトの身体に組み込まれた「恐怖」のはたらきにより、私たちは避けるべき事象、危険に対して心地悪い身体状態をつくりだす。安全が確認されるまで、この状態は消えない。

猛獣に遭遇したとか、台風のまっただなかとか、切り立った崖の上にいるとか、危険に直面しているときに私たちは「恐怖」を生み出し、まだ起きていないことや認識できない危険に対しては「不安」や「心配」を生み出す。その目的が似通っていても、対象がはっきりしない点で不安は厄介だ。起こりもしない妄想を繰り返すことで、どんどん不安を増大することができる。必要なリスク対策を超えてリソースを費やし、エネルギーを消耗する。

この不安が何を対象に起こったものであるか、注意深く眺めてみたい。ウィルスに感染することへの恐怖なのか、自らの死を意識するゆえの恐怖なのか。あるいは誰かを感染させることの恐怖か。ウィルス蔓延の媒介となることで、自らを殺人者と考えてしまうのか。

だとすれば媒介者となった他人を、殺人者と考えているのか。